大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和47(あ)2424 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人御園賢治の上告趣意のうち、憲法三八条一項違反をいう点について。

道路交通法七二条一項後段のいわゆる事故報告義務の規定が憲法三八条一項に違

反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和三七年五月二日大法廷判決・刑集

一六巻五号四九五頁)とするところであり、また、原判決が、たとえ一方の報告義

務者である被害者において所定の事項を報告したからといつて、これによつて加害

車両の運転者本来の報告義務が消滅するものではないと判示したのは正当であつて、

このように解しても憲法三八条に違反しないことは、前記大法廷判例の趣旨に徴し

て明らかであるから、所論はいずれも理由がない。

同上告趣意のうち、憲法一四一項違反をいう点について。

道路交通法七二条一項後段は、犯罪事実の報告を要求しているものではないから

所論は前提を欠き、適法な上告理由にあたらない。

同上告趣意のうち、その余の主張について。

所論は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらな

い。

よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和四九年二月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 藤 林 益 三

裁判官 大 隅 健 一 郎

裁判官 下 田 武 三

裁判官 岸 盛 一

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裁判官 岸 上 康 夫

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